こんにちは。
ビジネスの世界ではよく
「PDCA」が大事だ。「PDCA」を高速で回せ。
などと、よく言われます。
そういう私も「PDCA」は常に意識して活用しました。
意識して回すようにしていた「PDCA」ですが、うまくいくこともありましたが
うまくいかないこともありました。
うまくいかなかった原因の多くが、そもそも計画自体に無理があったと思われます。
「PDCA」はうまく回ればいいけど、最初でつまづいたら何の効果も得られないのです。
それでも「PDCA」とおっしゃる皆さんに「PDCA」を上回る
「TEFCAS」(テフカス)思考法について、お話させて頂きたいと思います。
私も最初にレクチャーを受けたときは半信半疑でしたが
実に理にかなった、成功には必要不可欠の思考法だと今は思っております。
それでは「TEFCAS」思考法の凄さについて、これから解説してまいります。
1.「TEFCAS」思考法とは
まず、「TEFCAS」思考法とはどのような思考法なのかをお話します。
TEFCAS(テフカス)はイギリス(イングランド)の教育者、故トニー・ブザン氏が提唱した
脳の思考を目標達成に向けて準備するプロセスです。
TEFCASは目的を持ち、焦点を絞って意思疎通しあえる組織を築くための
基礎となる思考のサイクルです。
ポイントは脳科学にもとづく、「脳が本来持っている機能に沿った思考法」である
ということです。
この新しい成功法のステップを示す
Try-all 試す
Event 出来事
Feedback フィードバック
Check チェック、吟味
Adjust 調整
Success 成功(ゴール)
以上の6つのワードの頭文字をとった略語です。
PDCAより効果的
目標達成に向けた思考のサイクルで有名なものにPDCAがあります。
PDCAは
Plan 計画
Do 実行
Check チェック
Action 改善
この4つのサイクルを回すということは
ご存知と思いますが
Plan(計画)ありきであるということがポイントになります。
一方、TEFCASの場合は成功(=サクセスイメージ)ありきという考え方の元に
他の5つのサイクルが回っています。
確固たるゴールである成功に向かってトライアンドエラーをひたすら繰り返すのが
TEFCASと言えます。
PDCAの場合はPlanがサイクルを回していく過程(Checkの結果)で
当初の計画が変更されるというケースが間々見られます。
そうした場合
計画の見直しにより本来狙っていた成功が勝ち取れないという
ケースがどうしても起こってきます。
そのためにも、TEFCASの考え方を取り入れていくことは
とても効果的であるといえるのです。
2.ラグビー日本代表のTEFCAS
この「TEFCAS」思考が顕著に表れた例として
昨年の2019年に日本で開催されたラグビー日本代表が
まさにこの「TEFCAS」思考法を具現化していました。
どうようにして具現化していたかを解説してまいりたいと思います。
先にTEFCASでは何よりもS=SUCCESS(成功)について具体的なイメージを持つことが
重要であるということを述べました。
日本代表はラグビーW杯が2019年に日本で行われることが決まってから一貫して
具体的な成功イメージを「ベスト8以上に入る」ということで統一していて
少しのブレもありません。
どうなりたいのかが具体的にイメージされているからこそ
それを実現するために具体的に何をしていけば良いかが
チームはもちろん、選手個々の意識レベルまでに落とし込まれているのでしょう。
Try-allからの5Step
具体的なサクセスイメージが固まったら、成功を実現するための
5つのStepであるTry-all(試す)→Events(出来事)→Feedback(フィードバック)
→Check(チェック)→Adjust(調整)を回していくのですが
この場合のTry-allは試すよりも計画と捉えたほうがわかりやすいでしょう。
これをラグビー日本代表の事例にあてはめると
W杯直前に行われた南アフリカとのテストマッチがいい例です。
この試合は9月7日に行われ7-41と完敗に終わっています。
この試合を見て多くの人は、やはり2015年の勝利は奇跡の勝利だったんだと
思ったに違いありませんが、日本代表は冷静に分析していました。
リーチ・マイケル主将は
「ビッグマッチでは、みんなハードワークするけれど、集中しすぎて周りのことが見えない。
南ア戦はすべて優(田村)の判断でチームが動いた。
ボールが前に出ていないのに、優が全部判断して、ひとりで試合しないといけなかった。
一人ひとりグループごとに自分の判断をすれば、ボールが前に出てる状態でプレーできる」
このように分析し、すぐさま修正しています。
まさに5つのStepを即座に全員で高速に回して本番までにAdustしていると言えます。
これが日本代表の強さの秘密だと思います。
信頼関係
高速でTEFCASのサイクルを回す日本代表の背景には
首脳陣と選手の間に強固な信頼関係があることは間違いのない事です。
特にフォワード陣はコーチである長谷川慎さんの指導に全面的な信頼を置いていて
対アイルランド対策でも、長谷川コーチの指導の下、低くあたるスクラムで試合を優位に進めました。
そのことが下記のような賛辞にも表れています。
ジョセフHCとスクラム担当の長谷川慎コーチには「10点満点」をつけたい。
FW陣は長谷川コーチを信じて低くあたる「ジャパンのスクラム」を組み、コーチも選手たちを信じた。
HCらスタッフと選手との信頼関係が最高の結果を生んだ。引用 日刊スポーツ
TEFCASが効果的に機能するためには互いの信頼関係が
重要なファクターであると言えるでしょう。
3.まとめ
先日行われたラグビーW杯の日本対アイルランド戦は
ただ勝利した喜び以外にも、得る事が多い有意義なゲームでした。
「必然の勝利」と選手たちが口を揃えるように
日本代表は勝つべく正しい準備を首脳陣、選手の強固な信頼関係をベースに
TEFCAS思考法のサイクルを高速に回し、実践することで堂々と勝利しました。
ラグビー日本代表がTEFCAS思考法を知ってて実践したかは正直定かではありません。
しかし、あの勝利をひも解くとTEFCAS思考法のプロセスと相違ありません。
是非、今後において新規事業を起こすようなときには
TEFCAS思考法に基づき、正しい準備をするようにしましょう。
成功は特別なものではなく必然のものになるからです。
この文章を読んでいただいてありがとうございました。
コメント
COMMENT